夜の公園
夜の公園を歩く
暗い中にぽつぽつと
思い出たちが落ちている
ゆっくりゆっくり歩いて
ひとつひとつ拾い上げては
ポケットにしまう
拾ってはしまって
拾ってはしまって
かわいい思い出でポケットがたくさんになった
わたしのポケットはあったかい
優しい気持ちでまた歩く
いじわるなわたし
今とってもいじわるなの
今はこころにトゲがびっしり生えちゃってるの
だから少しだけごめんなさい
今はどうかわたしのこと見ないで欲しいんだ
も少し
もちょっとだけ
時間が経ったなら
ぴかぴかの綺麗な気持ちを取り戻すから
そしたらきっとまた優しくできるから
だから少しだけごめんなさい
自然体
君のことを
思わなければいいのかな
そんなことも考えてはみるけれど
それはどうも不健康な感じで
だから今日も
君のことを思ってるんだ
木の教え
暑い夏の昼下がり
はらっぱのこの大きな木を見ていたら
どうでもよくなっちゃった
なにもかも悲しいこともつらいことも全部
どうでもよくなっちゃった
この木はいつだってこうしてここにあるし
わたしだって何があっても明日がくるし
気持ちが軽くなっちゃった
■
あの目も眩むような
キラキラとした日々があったから
言葉では表せないけれど
ふたりの間には確かなものが存在していた
あの日々があったから
わたしは今でもこれほどに強く
信じていられるんだよ
おつきさま
空に浮かぶ月は
ちっとも丸くなくて
ちっとも完璧じゃないんだけど
とっても大きくて
とってもきれいで
ああ 気がついちゃった
完璧じゃなくてもこんなに美しいんだ
幸せの音
美しくそれはそれは美しく
寄せては返す波の間に
ふたりゆらゆらと身を任せて
しずかにしずかに浮かんでいよう
離ればなれにならないように
しっかりと手はつないでおいて
聞こえてくるのは波の音
そしてふたりを包む幸せの音
あたたかくて優しい幸せの音